通じる英語を話すためには

これは、カタカナ発音でも有る程度通用するのではという趣旨のある方のiKnow! の日記に対するコメントとして書いた文です。
他の方のコメントも勉強になるので、興味がある方は「ぶっちゃけカタカナ英語ってどれくらい通用するのん?」をご覧ください。

カタカナ発音にもいろいろ段階がありそうです

カタカナ発音というのが、どの程度のレベルを指すのでしょう?
まずそこがポイントではないでしょうか?

YouTube の彼はカタカナ発音といいながら、英語のイントネーションやアクセントには有る程度気を使っています。
その意味で、厳密にカタカナ発音かといえば、そうではないといえるでしょう。
多分、「音はカタカナ」という言い方が良いのではないかと思います。

完全にカタカナで通じるかといえば、そうではないでしょう。
旅行ガイドブックの英語の下のカタカナを読んで、それが通じるかといえば多分通じないのだと思います。

私自身は中国語もならっていまして、中国語を習っている日本人が中国語を話しているのをかなり見聞きしています。
彼らの発音はかなりひどいものです。
英語の学習と同じで、日本人の発音に対する意識は薄いようです。

しかし、友人の中国人によると、「彼らの発音でも中国人に十分通じる」のだといいます。
更に突っ込んで、「日本で中国語を教えている、日本人の中国語に慣れている人以外なら聞き取れないだろう」とたずねて見ました。
それに対しても、「中国にいる普通の中国人にもちゃんと通じる」という答えでした。

これも、音という意味での発音はひどくても、イントネーションなどがある程度できていれば言葉は通じるということなのでしょう。

単語だけ話すより文章にした方が通じやすそうです

次に、ちょっと違う視点から。
これも中国語の例で恐縮なのですが、日本人が発音する「単語」は聞き取りにくいことがあるそうです。

特に、日本語の発音に無い音を含む単語は聞き取りにくいといっていました。
しかし、同じ人の発音でも文章の中でその単語が発せられた場合、聞き取れる確率が高くなるそうです。
当たり前のことかもしれませんが、人間は文脈や文法を元に聞き取るわけです。

逆に考えると、文法的に正しい文章を話した場合、発音のまずさをカバー出来る可能性があるといえそうです。

発音トレーニングは意識して時間を作りましょう

長くなりましたが、もう一つ。

語学の学習を長く続けると、自動的に発音がよくなると思っている人もいるかもしれません。
でも、必ずしもそうでもないようです。
発音は、意識して直さないと、なかなか直らないように思います。

これは、中国語や英語の学習暦の長い日本人を見てきても感じます。
また、日本に長年にわたって滞在している外国人を見ていても同様の感想を持ちます。
もちろん、徐々にはよくなっているんでしょうけどね。

母語干渉は発音において最も強いと聞いたことがあります。
なかなか直りにくいのは、母国語の発音の呪縛から抜け出しにくいのでしょう。

で、当然ですが、正しい発音に近い音で話した方が、相手が聞き取り易い問い言うのは間違いありません。
相手に確実に理解されたかったら、正しい発音に近づけていく努力は必要でしょう。
発音の矯正という特別なトレーニングがひつようなのでしょうね。

また、正しい音を知らないと聞き取りの技術も上達しないようです。
その意味からも、発音を治すに越したことはありません。

まとめると、こんな感じ

ということで、整理します。

発音というのは自分の話す外国語を、相手に理解させる一つの要素である。
しかし、発音がすべてではなく、アクセントやイントネーション、更には文脈や文法事項など複合てきな要因で聞き取りやすさは違う。
あと、他の方も触れていましたが、声の大きさもその要素かも。
こういった意味で、相手に自分の話す英語を理解させるには総合的に考えることが必要ではないでしょうか。

ただし、正しい発音が出来れば相手は理解しやすのは間違い有りません。
自分の聞き取りという点からも、正しい発音は身につけることが望ましいです。
特に長い間勉強していても、自然に身に付きにくいものであるから、意図的に努力する必要はありそうです。

あとは何を目指すかで学習法もかわります

あとは、求めるレベル次第で学習法も違うのではないかと思います。

海外旅行で通じれば良いという程度なら、一通りの音を勉強しましょう。
あとは英語らしいイントネーションを身につける努力をするといった程度で十分だと思います。
最悪、筆談という手もあります。
音によるコミュニケーションがすべてではないという割り切りは大事です。

ただ有る程度、長い時間話す必要があったりする場合は、もう少し頑張って発音の練習をする必要もあるのかも。
こちらの英語を相手が聞き取れなくて、一々とまるのはコミュニケーションとしては現実的ではありません。
こちらの発音のまずさから相手にストレスを感じさせることもあるでしょう。


【参考】

簡単な英語を話すと言う意味では次の教材を使ってみるのも良いかもしれません。
特に、簡単なところからやり直したい人や、これから英語を学び始める人に効果がありそうです。

イマージョン型の英語教材、ロゼッタストーン



英語の発音について考えてみた│あと、教材も【一覧】


英語の発音(母音・子音)の勉強をすると聞き取れる
音の変化を学び身につける講座│英語が聞き取れない原因と対策

スポンサードリンク