多読の効果を実感する方法

同じ洋書を繰り返し読むと、成長が実感できる

同じ本を何回も読むことで、多読の効果を実感することができます。
リーディングの能力がアップしたことを感じることができるでしょう。

繰り返し読むといっても、続けてなんども読む必要はありません。
一回読み終わった本を、数ヶ月開けて再び読み直すのです。

具体的に、どのようにするのか見てみましょう。

最初は苦労して読んだ

昨日くらいから、Harry Potter and the Philosopher's Stone (邦題:ハリー・ポッターと賢者の石)を読み直しています。
イギリス版ですね。

もう、何回か読んでいるから、ストーリーはほとんど完璧に覚えています。
しかも、日本語・中国語でも読んでいるし…そう言えば、DVDも英語・中国語でみてたなぁ。

誰が悪いやつか分かっているから「志村うしろ~!!」みたいな感じで見られます。
若い人にはわからないかしら?

実は、普通の小説で一番最初に読んだのがこの本で、当時なかなか読めずに苦労しました。

それまでに、外国人向けに易しくかかれたものは読んだことありました。また、学生のときに教科書が英語だったので、専門書の類は何冊か読んだこともありました。
それでも、結構苦労しました。

英語の本を多少は読んでいたこともあり、子供向けだから簡単だろうと思ったんですけどね。
専門書と小説は使っている単語が全然違ったのです。

その上、一文が長いんですよね。
小説。

仕方なく、最初に日本語訳を読んで、その後英語で読み直すと言う形でやっと読むことが出来ました。

この本を繰り返し読むことで成長が実感できた

当時苦労した本だけに、本の中にも苦労した残骸が無数に残っています。
分からない単語に○をしたり、なぞの下線が引いてあったりと言う感じで。

今思うと、知っていて当然と思われる単語にチェックされていたりして。
「まあ、こんな単語知らなきゃ、そりゃ読めないよな…」と。

最初に読んだときには、難しいと思った本ですが、今思うと易しく読みやすい印象でした。
○印の付いた単語も分かるものが多くなり、学習の効果を感じます。
まだ、それでもすべて分かるわけではないのが歯がゆいですが。

ということで、これから始めての洋書を読もうという方に、最初に読む洋書はずっと手元においておくことをおすすめします。
で、わからない部分はマークをしておくなど、格闘の記録を残して起きましょう。

まあ、2冊目からは図書館などで十分だと思います。
かさばりますし。

そして、この本を時々読み返してみてください。
時々読み返すことで自分の成長を実感できます。
ここまで読めるようになったかという感じで。

まだわからない単語があって、自分への叱責になるという感じもしないではありませんが。

多読を通して覚えた単語の具体例

知っている単語が増えたという実例を、もう少し具体的に見てみましょ。
最初に読んだ当時、分からない単語には鉛筆で丸印をつけました。

たとえば、↓のリストのような単語に印がありました。
とりあえず、列挙します。

swallow puppet nasty dull cartoon reptile owl lizards crawl vigorously annoy fierce agony snarl baggy slug craning tantrum weirdos snapped peck rattled sipped flicked sniff shrill screeched sniggered glistening beady rumbling

一応、現在ではすべて意味が分かります。
もうちょっと正確に言うと、単語単独でみると日本語の意味が瞬間的に出てこず、一瞬考えることもあるんですけどね。
文脈の中で見ていくと引っかからず意味を取れます。
ま、英語を読む・聴くという意味では、それで十分です。

ハリーポッター以降、現在まで、有る程度の数の洋書を読んできています。
延べで50冊以上だと思います。
多分100冊はまだ行っていないと思いますが。
有る程度読めば、自然に上記のリストのような単語は分かるようになるわけです。

実は、多読を通して覚えた単語の中には、日本で普通に学習をしていては覚えるのが難しいものも含まれています。
iKnow!というwebを使った英語学習サービスがあるのですが、先ほど挙げた単語がそのデータベースに出ている単語と、出ていない単語を調べてみました。

下記のリストを見ていただくと分かると思いますが、iKnow! (現smart.fm)のデータベースに載っている単語より載っていない単語の方が多かったです。

iKnow!では覚えられない単語を覚えているのは意味がありそうな気がします。
なぜなら、これらの単語のうちの一部は通常の単語帳のようなものにも載っていないからです。
まあ、覚える優先順位が低いと言う意味かもしれませんが。

何れにしろこれらの単語は、日本に住んでいる以上、多読をすること以外では身につけるのが難しい単語といえるでしょう。

とりあえず、多読をすると、語彙を増やす効果は確実にあります。
特に身につけたい分野がある人は、その分野の入門用の書籍を買って、2~3冊読めば、大体身に付くはずです。

iKnow! に載っている単語 載っていない単語

●iKnow!のアイテムバンクに載っている単語
iKnow!でチェックしたときに、載っている意味も書いておきました。

swallow 飲み込む
puppet 傀儡(かいらい) ←この意味ではなく人形の意味で使われていましたが
nasty 汚い、不快な
dull 退屈な
cartoon 漫画、アニメ
reptile 爬虫類
owl フクロウ
lizards トカゲ
crawl 這う
vigorously 力強く
annoy いらいらさせる ←こんな単語知ってろよ、昔の俺
fierce どう猛な
agony 苦悩 ←こんな単語知ってろよ、昔の俺

●iKnow!のアイテムバンクに載っていない単語
単語帳などを使って普通に学習しても身につかない単語と言って良いでしょう。

snarl
baggy
slug
craning
tantrum
weirdos
snapped
peck
rattled
sipped
flicked
sniff
shrill
screeched
sniggered
glistening
beady
rumbling

ハリー・ポッターという比較的易しい本でも、これだけの単語が載っていませんでした。
つまり、学校教育だけでは、洋書の小説に出てくる単語の多くはカバーできないのです。

これらの単語をカバーするには、多読しかないでしょう。


【追記】

iKnow! のアイテムバンクの単語は日々増えています。
これを最初に書いた当時には載っていなかった単語が、現在では追加されている可能性もありそうです。


【追記の追記】

iKnow! は有料化されてしまいました。
「お金出してまで使うのもねえ」という感じです。

なので、上の記述は参考までということで。


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