ポルトガル語とは
まず、ポルトガル語とは何なのかについてです。とりあえず、ウィキペディアの定義か見てみようと思います。
ポルトガル語は、主にポルトガルおよびブラジルで使われている言語である。ラテン語から発展して形成された言語で、同様の歴史をもつスペイン語やフランス語、イタリア語やルーマニア語などとともにインド・ヨーロッパ語族イタリック語派に属する。
16世紀半ば、日本人が最初に接したヨーロッパ言語である。
(ポルトガル語 ウィキペディア)
ポイントは次の三つでしょう。
■ フランス語・イタリア語・スペイン語・ルーマニア語などと近い言語であること
■ 日本人が最初に接したヨーロッパ言語であること
以下、このポイントをもう少し詳しく見ていきましょう。
ラテン語の流れを汲む言語であること
ラテン語というのは古代ローマ帝国の公用語です。
現在では、日常的に使われることはありませんが、学術的な専門用語などでは用いられます。また、第二次世界大戦以前のヨーロッパではラテン語は必修とされていた国があるようです。
ラテン語はフランス語・イタリア語・スペイン語などの南ヨーロッパの言語の元となった言語です。そのため、これらの言語は共通点も多く見られます。特に、文法や語彙は類似する点が多いようです。
フランス語・イタリア語・スペイン語・ルーマニア語などと近い言語であること
漫画キャプテン翼の中で、翼がポルトガル語を話し、スペイン人がそれを理解するというシーンがあります。実際にそんなことができるのか疑問ですが、近い言語であることは間違いありません。
近い言語とは言え異なる言語ですから、お互いの言語を知らないもの同士がどこまで理解しあえるかはわかりません。ただ、挨拶に関しては、十分通じそうです。スペイン語やイタリア語とかなり似ていますから。
単語の綴りとか文法体系も、スペイン語やフランス語とかなり類似点が多いようです。
こういう状況ですから、ポルトガル語の話者がスペイン語やフランス語などの近い言語を習得するのは比較的容易なようです。ポルトガル語話者がスペイン語やフランス語を覚えるのは、東京の人が東北の方言や沖縄の方言をマスターする程度のことなのかも知れませんね。
ちなみに、同じグループに属する言語ですが、ルーマニア語とは大分違うようです。ルーマニアは地理的にも離れていますからね。
日本人が最初に接したヨーロッパ言語であること
種子島への鉄砲伝来のことをさしています。ウィキペディアから抜粋してみましょう。
1543年(年代については諸説あり)、「鉄砲伝来」として記憶される種子島へのポルトガル人漂着という出来事が発生、ポルトガル人・ポルトガル語は、文献で確認できる範囲で、日本人が直接接した初のヨーロッパ人・ヨーロッパ言語となった。
(ウィキペディアより)
ポルトガル人の種子島漂着は、鉄砲が伝来し、戦争の方法が劇的に変わったきっかけとして重要視されることが多いです。しかし、日本人と外国語のかかわりという意味では、日本人にとって最初のヨーロッパ言語だったという意味でも歴史的な出来事だったといえそうです。
ポルトガル語を話す地域と人口
最後にポルトガル語を話す地域と話者の人口を見ておきましょう。
ポルトガル語を話す国はポルトガルはもちろんですが、他にブラジル、アンゴラ、カーボベルデ、ギニアビサウ、サントメ・プリンシペ、モザンビーク、東ティモール、マカオ などの国や地域で話されているようです。
アフリカの各国でポルトガル語が通じるんですね。かつての植民地の影響でしょう。
ポルトガル語を母国語とする人は約二億人ます。最大の人口を誇るのがブラジルで、ブラジルだけで一億八千万人もいます。ポルトガル語を母国語とする人のうち、約10人に9人がブラジル人ということですね。
ブラジルの人口が多いため、ポルトガル語は世界で話者が7番目か8番目に多い言語になっています。
ポルトガル語の大雑把な特徴としては、大体こんな所でしょうか。