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英語なんて中学からで十分だと思うけどなあ

そういえば、来年から英語は必修化でしたね。

これから、英語の早期学習に関する次のような記事が増えてきそうです。

■親は「片言」、でも子には「日常会話」期待 小学生の英語教育

小学5、6年生の授業で「外国語活動」(英語)が必修になる来春を前に、小学生を対象とした「児童英検」が注目を集めている。受験した児童と保護者を調査した結果、保護者の半数以上が自身の英語レベルを「片言(かたこと)」以下と回答したにもかかわらず、9割以上が子供には「日常会話以上」の英語力を要求していることが判明した。英語教育に対する期待は高まるばかり。専門家からは「英語教育も重要だが、保護者には、小学生段階ではきちんとした国語を学ぶことが大事だということに注意してほしい」という声があがっている。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/education/423011/

個人的には、小学校から英語を勉強するくらいなら、読書でもさせろと言いたいです。

こういう事を書くと、反発を覚える人もいると思うんですけどね。

親は週一回の英語の授業に期待しているらしい

子を持つ親は、小学生の英語の授業に期待感を持っているようです。

来年春から小学校5、6年生を対象に行われる英語の授業について「期待している」「少し期待している」が計63%と過半数以上を占め、「期待していない」「あまり期待していない」の計36.4%の約2倍となった。

週一回の授業が、何かの役に立つのかなあ?

年間40コマとしても、2年で80コマでしょ。

45分授業だから、60時間か。

まとまった時間をとって、一気に教えるならそれなりに力が付くとは思うんですけどね。

夏休みに50時間くらい英語特訓をやるとか。

週1回の忘れた頃に授業がやってくるみたいなサイクルで、力が付くのかしら?

その時間、読書でもさせたほうが、よっぽど効果的だと思うんだけどなあ。

何にしても、お遊びのレベルを超える成果は期待できないように思います。

外国語を運用する能力は第一言語の能力に依存する

小学生から英語を学ばせてはいけないとは思いません。

ただ、その時期は読書でもした方が有意義だと思います。

第一言語のレベルを高めてから、第二言語を学んぶ方が短時間で身につくと思うのです。

実際大人の方が子供よりも外国語を習得する時間が短いという研究もあるようです。

第一言語の能力が低い人が、第二言語を十分に扱うのは難しいですか当然といえば当然ですけど。

だから、国語力を高める方が先なんじゃないかと思います。

例えば、英語の文法体形を理解するには、高いレベルの第一言語能力が必要です。

具体的に言うと、目的語とか補語とか文型という概念を理解するには、高いレベルの日本語能力が備わっていないといけません。

文法の概念が身につかない外国語なんて、全く使い物になりませんからね。

挨拶したり買い物したり程度の、「英会話ごっこ」はできるかもしれませんけど。

そう考えると小学生の段階での英語教育は、ちょっと早い気がします。

実用的な英語力を身につけるためには、まずは国語力を高める努力に時間を使った方が良いんじゃないかなあ。

もちりん、両方の言語をネイティブとして育てる場合は別だと思います。

でも、そんなニーズはほとんど無いと思うんですよね。

第二言語で思考するのは難しい

第二言語は第一言語を超えられないというのは、思考の面でも同様だと思います。

日本語で論理的に思考が出来ない人は、多分英語も論理的に考えられないですよね。

なぜなら、思考は第一言語でするものだと思うのです、一部のバイリンガルのように両方で同じレベルで出来る人は別にしてね。

ということは、第一言語のレベルを上げないと、第二言語もレベルが低いままということになってしまうでしょう。

英語も日本語も低いレベルでしか使えない人間を作っても、役に立たないと思うんですよね。

教育の優先順位としては、国語力および日本語を使った思考力の方が高いと思います。

文法力があると他言語の習得も容易

文法に関してついでに書くと、英文法を日本語を使って体系的に理解できていると、そのほかの言語の学習にも応用できるというメリットがあります。

英語の文法概念が体系的に分かっていれば、フランス語・スペイン語・中国語などを理解するのも容易になるのです。

その証拠に、フランス語やスペイン語の文法解説では、英語と比較して解説をすることが多いようです。

英語との体形の違いを意識しながら理解していけば良いので、最初に外国語を学ぶときよりずっと楽に学べるのです。

中学で1時間増やせば良いのでは?

小学校で週に1回の英語の時間を設けるなら、中学で1時間英語の時間を増やした方が効果的だと思います。

立教の教授のの鳥飼久美子さんもそんな事を言っていたような記憶があります。

語学は反復が大事なので、理屈を学んだ上で反復する時間を増やした方が効果があると思うんですよね。

そういう意見は主流にはならないのかなあ?

誰も疑問に答えてくれない

とまあ、こんなふうに、英語の早期教育に関しては非常に懐疑的です。

でも、誰もまともに答えてくれていないんですよね。

日本人の英語下手は、英語教育のスタートが遅いからだという決め付けがあるような気がするのです。

得に、英語が話せない子を持つ親の間に。

個人的には、「日本人が英語が出来ないのは早期教育をしないからではなく、ただ単に勉強不足だから」だと思うんですけど。

そういう意見は何で主流にならないんだろう?

やっぱり産経新聞の記事だなあ

余談ですけど、専門家の意見として紹介されている部分が、いかにも産経らしいですね。

子供の発達心理学に詳しい内田伸子・お茶の水女子大大学院教授は「小学校段階は、読解力や言語力の基盤がつくられる段階で、これらは、自らのアイデンティティーである日本という国の言葉で教育を受けることで磨かれるもの」と指摘。

最後は保守的な論調にしないと気がすまないみたいです。

こんなこと書くくらいなら、国語力を伸ばすした場合と英語力を伸ばした場合のメリットデメリットでも議論すれば良いのにと思います。

まあ、こういう書き方をしないと、読者が納得しないのかもしれませんけど。


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